このページでは、民法第897条の立法的な批判について解説しています。
祭祀承継のルールを定めた民法第897条は、法律の制定の経緯もあり、立法的な批判の強い条文になっています。
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民法第897条の制定の経緯
前のページでも確認したように、明治時代に定められた戦前の民法では「系譜、祭具及ヒ墳墓ノ所有権は家督相続ノ特権ニ属ス」とされていました(明治民法第987条)。
この規定は明治民法の「家制度」を前提に、系譜、祭具および墳墓を「家」の戸主となる「家督相続人」が単独で承継することを定めるものであり、戸主が長として司る「家」の系譜、いわゆる「家系」を縦に連ねる「家の連続性」を象徴するものであったと言われます。
明治民法の基礎となっていた「家制度」は戦後の親族法の改正において廃止されます。
ここで当然、上記のような価値観で制定されていた明治民法での祭祀の承継についても変更を余儀なくされます。
「家制度」が無くなる以上、戦前の明治民法の「家制度」に基づいた祭祀の承継のルールをそのままにするわけにはいきません。
法改正の過程は何度か変遷がありました。
当初は祖先の祭祀を主宰する「相続人」が承継することとし、誰が祭祀を承継するかは「慣習」によって定めるという改正案が出されました。
また「祭祀承継者の相続分を多くすべきである」とする主張も強くあったとされています。
しかし、このような法改正は戦前の明治民法の価値観にとらわれているものとされました。
そこで、系譜、祭具および墳墓の権利の承継は、祭祀を主宰すべき「者」に専属するとなって、「相続」とは分離されることになりました。
祭祀を承継するのは「相続人」とは限らないとしたことがポイントです。
また、「祭祀承継者の相続分を多くすべきである」とする主張が排斥されているのもポイントです。
そして、だれが祭祀を主宰すべき者となるかについては、慣習よりも被相続人の指定が優先することになりました。
この意味で、「祭祀承継」と「相続」は完全に切り離されたと評価できるでしょう。
「慣習」を優先していたら、明治民法の慣習、戦前の慣習が維持されることを極力避けようとしたものだと考えられます。
この改正案は、戦後の民法改正時の国民感情や、「家制度」の維持を目指す、いわゆる保守派とされる方の意見に配慮しつつも、「家制度」の廃止を達成することを果たした立法であるとして一定の評価がなされました。
民法第897条への批判
ただし、ある意味で「妥協」とも言える条文に対して、批判もありました。
民法第897条自体への批判
まず、これでは十分に「家」の系譜、いわゆる「家系」を縦に連ねる「家の連続性」を象徴するものであることを否定できていないという批判です。
次に、祭祀の承継者に「その維持のための費用」として相続財産を多く配分するきっかけになっているとの批判です。
「氏」との間には一定の関係を残す規定群への批判
前述したように一応、「祭祀の承継」と「相続」とを切り離したと言える民法第897条ですが、その一方で現在でも批判を受ける条文が多数残ることになりました。
それは、系譜、祭具および墳墓の権利の承継と「氏」との間には一定の関係を残す規定群です。
具体的には、婚姻によって氏を改めた者や養子が系譜、祭具および墳墓の権利を承継した後に復氏する場合または姻族関係を終了させる場合には、当事者その他の関係人の協議でその権利を承継すべき者を定めなければならず、協議が調わない場合または協議をすることができない場合には、家庭裁判所がこれを定めるとする規定群です(民法第769条、第749条、第751条、第771条、第808条、第817条)。
これらの規定群に対しては、「戦前の明治民法の家制度を分散して残すものになった」と批判されています。
条文を見てみましょう。
婚姻の解消と祭祀承継
婚姻によって氏を改めた夫または妻が、系譜、祭具および墳墓について承継した後で、協議上もしくは裁判上の離婚をしたときは、当事者その他の関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならず、協議が調わないか、協
議ができないときには家庭裁判所がこれを定めるものとされています(民法第769条、第771条)。
民法第769条
1項 婚姻によって氏を改めた夫又は妻が、第897条第1項の権利を承継した後、協議上の離婚をしたときは、当事者その他の関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。
2項 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3246
民法第771条
第766条から第769条までの規定は、裁判上の離婚について準用する。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3259
民法第749条(抜粋)
第766条から第769条までの規定は、婚姻の取消しについて準用する。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3176
民法第751条
第1項 夫婦の一方が死亡したときは、生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができる。
第2項 第769条の規定は、前項及び第728条第2項の場合について準用する。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3182
養子の離縁と祭祀承継
養子が民法第897条1項の祭祀承継後に離縁したときは、離婚に関する民法第769条が準用されます(民法第817条)。
民法第817条
第769の規定は、離縁について準用する。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3433
民法第808条第2項(抜粋)
第769条の規定は、縁組の取消しについて準用する。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#3391
評価
このように、民法第897条については「祭祀の承継」と「家制度」との切り離しを果たせたと言えますが、「氏」という制度とは十分に切り離せませんでした。
親族法ですので価値観の強い領域ではありますが、本来の民法、そして憲法の価値に従えばこれらの規定も切り離されていくべきではないでしょうか。
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