遺体、遺骨の所有権

 このページでは、ご遺体、ご遺骨の所有権について検討しています。

 改葬や墓じまいを行う場面で、「ご遺骨の所有権」が問題となることがあります。

 ご遺体やご遺骨に「所有権」は認められるのでしょうか。

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ご遺体やご遺骨について、民法上の「所有権」が認められるか

 ご遺体やご遺骨について、そもそも民法上の「所有権」が認められるかどうかは、法律上問題となります。

観念的、哲学的な検討

 観念的、哲学的ですが、「人間」を「人格・意識」と「肉体」とに区分することができると考えれば、人間が生きている間は「人格・意識」が自分自身の「肉体」を「所有する」と考えることもできそうです。

 つまり「自分の意思、自分の人格」が「自分の肉体」を「所有している」と言えそうです。

 あまりに哲学的になり過ぎるので深入りはしませんが、「人間は、自らの肉体を所有できるか。」というのは大きなテーマです。

 価値観や宗教観といった、「それぞれの人の価値観」そのものにつながるところですので、断定することはできません。

 ただ、この哲学的なテーマは「自殺は犯罪か」という刑法上のテーマにも密接に関わりますので、全く法律と無関係というわけではありません。

 このサイトは「法律」をテーマにしているサイトですので、哲学論はこの辺りでとどめて法律論に戻りたいと思います。

民法上の検討

 ご遺体やご遺骨について、民法上の「所有権」が認められるかについては、ご遺体やご遺骨についての「所有権」にいくつかの性格があることを区別する必要があります。

 代表的なご遺体やご遺骨の性格は「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」と「医療分野の対象としてのご遺体・ご遺骨」です。

 以下では、この二つの性格があることを前提に、ご遺体やご遺骨についての民法上の所有権を検討します。

「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、民法上の「所有権」が認められるか

裁判例や審判例、民法学者の学説

 まず、「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、民法上の「所有権」が認められるかを考えます。

 前提として、ご遺体やご遺骨の所有権について定めた民法上の規定はありません。

 民法897条でも、ご遺骨については触れられていません。

 この点、裁判例や審判例、民法学者の学説上は、「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、「祭祀のための財産、例えばお墓に準じる」として民法上の「所有権」が認められるとする見解が有力です。

 ご遺骨が所有権の客体となることを認める裁判所の判例、裁判例、審判例は多数あります。

 例として、明治民法下の古いものとして、大審院判決・1921年(大正10年)7月25日(大審院民事判決録27輯1408ページ)、大審院判決・1927年(昭和2年)5月27日(大審院民事判例集6巻307ページ)、最近の新しいものとして、名古屋高等裁判所判決・2014年(平成26年)6月26日(判例タイムズ1418号142ページ)をご紹介します。

 ですが、「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、民法上の「所有権」が認められないとする裁判例も存在しています。

 「遺骨は、埋葬、礼拝、供養のために存在しこれらの行事を主宰するものが右の目的のために管理すべき一種特別の存在であって所有権の客体とはならない」とする裁判例もあります(東京地方裁判所八王子支部判決・1973年(昭和48年)9月27日。判例時報726号74ページ)。

 この裁判例は「遺骨は所有権の客体とはならない」と言い切っていて、判決文として清々しさを感じます。

 このように裁判例や審判例、民法学者の学説上は、反対する裁判例もあるものの「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、「祭祀のための財産、例えばお墓に準じる」として民法上の「所有権」が認められるとする見解が有力です。

 ただし、完全な民法上の所有権と同一のものとする見解は少なく「特別な所有権」という認め方をしている見解が有力です。

 これについては別のページで改めてまとめます。

このサイトの見解

 以上のように異なる裁判例もあるところですが、このサイトの筆者も、多くの裁判例や審判例、民法学の通説と同様、「祭祀の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、ひとまず民法上の「所有権」が認められるものと考えます。

 ただ、「ご遺体・ご遺骨は祭祀のための財産に準じるもの」という説明よりも、むしろ「祭祀の本質的対象」はお墓ではなくご遺骨自体だと考えます。

「医療分野の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、民法上の「所有権」が認められるか

 次に、「医療分野の対象としてのご遺体・ご遺骨」について、民法上の「所有権」が認められるかを考えます。

 ただし医療分野の対象としては「ご遺骨」ではなく「ご遺体」が検討の対象となることがほとんどでしょう。

 「医療分野の対象としてのご遺体」について、民法上の「所有権」が認められるかが顕在化するのは、人が亡くなったときの臓器移植の場面です。

 これについては、「臓器の移植に関する法律」(通称、臓器移植法)(1997年(平成9年)法律第104号)でも明確にはされていません。

 正確に言うと、「敢えて曖昧にしている」という法律になっています。

 哲学的、宗教的、価値観的に難しいセンシティヴなものですから、敢えて法律では明確にせず曖昧にしているものと考えられます。

 明確な規定はありませんが、手がかりを探すとすれば、「臓器の移植に関する法律」(通称、臓器移植法)第6条や第6条の2が挙げられます。

 まず「臓器の移植に関する法律」第6条第1項で、臓器移植のための臓器の摘出について「亡くなった方ご自身の遺志」や「ご遺族の意向」を要件にしています。

 これは、「臓器移植・医療分野の対象としてのご遺体」について、民法上の「所有権」の内容である「処分」を亡くなった方ご本人や、そのご遺族に認めているもので、法律がご遺体の所有権を肯定していると考える根拠となります。

「臓器の移植に関する法律」(通称、臓器移植法)(1997年(平成9年)法律第104号)第6条第1項

 医師は、次の各号のいずれかに該当する場合には、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。

第1号 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合であって、その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を拒まないとき又は遺族がないとき。

第2号 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合及び当該意思がないことを表示している場合以外の場合であって、遺族が当該臓器の摘出について書面により承諾しているとき。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=409AC1000000104#19

 また「臓器の移植に関する法律」(通称、臓器移植法)第6条の2で、臓器移植について「親族を優先する」ことを認める規定をおいています。

 これも、自らの臓器についての民法上の「所有権」の内容である「処分」を亡くなった方ご本人の遺志に委ねている点で、法律がご遺体の所有権を肯定していると考える根拠となります。

「臓器の移植に関する法律」(通称、臓器移植法)(1997年(平成9年)法律第104号)第6条の2

 移植術に使用されるための臓器を死亡した後に提供する意思を書面により表示している者又は表示しようとする者は、その意思の表示に併せて、親族に対し当該臓器を優先的に提供する意思を書面により表示することができる。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=409AC1000000104#31

 ただ、「どうして故人の意思表示が尊重されるのか、ということや、「どうして遺族が臓器移植の承諾ができるのか」という根拠については明確にはされていません。

さくら行政書士事務所の、改葬、墓じまい、無縁墳墓改葬などの代理、代行のご案内

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行政書士以外が改葬、墓じまいを代理、代行をすることはできません

 行政書士ではない一般の会社が、改葬許可申請書などの作成を代行することは、行政書士法などの法律で禁止されている違法行為であり、懲役刑や罰金刑を含む刑罰の対象となります。詳細はこちらのページをご参照ください。

改葬、墓じまいの代理、代行の資格

 例えば石材店や、墓じまい代行会社、墓じまい代行業者などが、改葬許可申請や墓じまいに必要な申請の代理、代行をすることは行政書士法違反という犯罪になり、懲役刑を含む刑罰の対象となります。

 ご依頼者さまにもご迷惑がかかる恐れがございますので、代理、代行は行政書士をご利用ください。

離檀料の交渉や、訴訟、裁判

 現在のお墓が寺院墓地、お寺の墓地の場合、「高額な離檀料を請求されないか」「高額な離檀料を請求されたらどう対応したらいいか」とお悩みの方もいらっしゃると思います。

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