改葬、墓じまいの進め方、一般

 このページでは、改葬、墓じまいの具体的な流れ、進め方、フローをご説明します。

 とりあえずこのページでは、国家資格者である行政書士に改葬、墓じまいの代理、代行を委任しない場合の、流れ、進め方をご説明します。

 国家資格者である行政書士に代理、代行を依頼したらこのような進め方はしない、という内容もあったり、逆に、行政書士が代理、代行する場合には当然入れるべき項目が抜けていたりします。

一般の方の場合の改葬、墓じまいの流れ、進め方

 ここからは、一般の方の場合の改葬、墓じまいの進め方、流れを列記します。

 ひとまず順番を意識して書いていますが、もちろん前後する場合もありますし、これ以外に必要な事項が出たり、不要になったりする項目があります。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓がある自治体から、「改葬許可申請書」の用紙を取り寄せる。

 まずは、申請する自治体ごとの「改葬許可申請書」の用紙を取り寄せることがスタートとなるでしょう。

 最近ではウェブサイト、ホームページから用紙をダウンロードできる自治体も増えています。

改葬許可申請に必要となる故人の戸籍を取得し、死亡時の本籍、死亡年月日などを調べる。

 改葬許可申請書を作成するために、故人のデータについて戸籍を取り寄せて調査をします。

 戸籍の収集に慣れている方はできると思いますが、戸籍の収集や判読が不慣れな方には最初の難関になると思います。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓の墓地管理者に、改葬、墓じまいしたい旨の連絡をする。

 現在のお墓の墓地管理者、お寺であればご住職、霊園であれば管理事務所に改葬、墓じまいしたい旨の連絡をします。

 霊園の場合は悩みは無いと思いますが、今のお墓、改葬元のお墓がお寺にある場合、寺院墓地の場合は「お寺のご住職に、どのように改葬、墓じまいの意向を伝えるか。」ということを悩む方が多いと思います。

新しいお墓、墓じまい後のご供養先を探して、契約をする。

 新しいご供養先の手配が必要となります。

 どのようなものがあるか、費用はどれくらいかかるか、ご自分には何が向いているか、迷う方も多いです。

「改葬許可申請書」を作成する。

 取り寄せておいた改葬許可申請書を作成します。

 これも公的な書類を作成するのに慣れている方はそんなに苦労しないでできるかと思いますが、市区町村に申請する書類を作り慣れていない方には手間がかかると思います。

 また、法律用語を誤って、実際の内容と違う申請書を作ってしまう方もいます。

 ここは手間も多いですし、法律知識も必要になりますし、難所の一つです。

新しいお墓、改葬先のお墓の墓地管理者より、「墓地使用許可書」「受入証明書」などの発行を受ける。

 これについては、難しいところはないでしょう。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓の墓地使用者より、「改葬承諾書」の発行を受ける。

 どのような場合に改葬承諾書が必要か判断できない方がほとんどだと思います。

 また、改葬承諾書のフォーマットを用意している自治体は少ないので、どのような書類を作ればいいのか悩まれる方も多いと思います。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓の墓地管理者より、「埋蔵証明書」「収蔵証明書」または「埋葬証明書」の発行を受ける。

 これについては、法律上はこのような書類の交付を受けることになっていますが、多くの自治体では改葬許可申請書の下部に「墓地管理者の証明」の欄を設けて、そこに署名捺印を求めている場合が多いです。

 これでも申請は受理されますが、本来は好ましい様式ではありません。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓がある自治体に「墓地管理者の証明が付された改葬許可申請書」、「改葬先の墓地使用許可書」、「改葬承諾書」、申請者の身分証明書、許可申請手数料(費用)などを提出し「改葬許可証」の発行を受ける。

 自治体によってはこれ以外に必要な書類があるところもあります。

 ひとまず、自治体の指示に従って書類を準備して提出すれば改葬許可証は得られます。

 今まで書類や資料を適切に準備していれば、ここは難しくないと思います。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓からご遺骨を取り出すため、宗教者さまに宗教儀式(閉眼法要、魂抜きの法要、祈祷など)の依頼をする。

 これは、改葬元、墓じまいするのがお寺で、関係が円滑な場合には苦労は無いと思います。

 ですが、お寺との関係が悪かったり、現在のお墓(改葬元のお墓、墓じまいするところ)がお寺の墓地ではなくて普段依頼しているお寺が無かったりする場合などは宗教者さまを探すのに苦労する場合が多いです。

 最近は、「僧侶派遣サービス」を行っている会社もありますのでそのような会社を使うのも手ですが、もちろん仲介する会社に手数料を抜かれますので、さくら行政書士事務所としてはお勧めしません。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓の墓石を廃棄または移転し、墓所を整地するため、依頼する石材店さんを選定し、工事の契約をする。

 これは難関です。

 いくつかの石屋さんに見積もりを依頼して比較するのが一般的だと思いますが、信頼できる石屋さんかどうかを見分けるのは一般の方には難しいことです。

 極端に安い金額で請け負う石屋さんの中には、石材を不法投棄して刑事事件になっているところもありますし、ただ「最も安い石屋さんを選べばいい」というわけでもありません。

新しいお墓、改葬先のお墓にご納骨するため、宗教者さまに宗教儀式(開眼法要、魂入れの法要、祈祷など)の依頼をする。

 これも、新しいお墓、改葬先のお墓が寺院墓地の場合には苦労はありませんが、寺院墓地以外の場合には苦労する場合があります。

新しいお墓、改葬先のお墓にご納骨するため、依頼する石材店さんを選定し、作業の契約をする。

 改葬元のお墓、墓じまいするお墓の墓石の解体ほど値段差が出ないので悩むことは少ないと思いますが、石屋さんを探して契約する手間は必要です。

現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓で宗教儀式をして、ご遺骨を取り出す。

 当日は宗教者さまや石屋さんがやってくれますので、ご自身は立ち会うだけで足ります。

 ただ、宗教者さまにお渡しするお布施、謝礼の額で悩む方は多いです。

 お布施の金額、謝礼は判断が難しいポイントです。

新しいお墓、改葬先のお墓の墓地管理者に「改葬許可証」を提出する。

 改葬許可証を提出すれば終わりになる場合も多いです。

 ですが、ここでも書類を書く場合も多いです。

新しいお墓、改葬先のお墓で宗教儀式(開眼法要、ご納骨の法要、祈祷など)をして、ご遺骨を納める。

 これは、現在のお墓、改葬元のお墓、墓じまいするお墓と同様、宗教者さまと石屋さんに任せていれば立ち会うだけで足ります。

一般の方の場合の改葬、墓じまいの難しいところ

 一般の方が改葬、墓じまいをする場合、まず最も大変なのは「手間、時間、労力がかなりかかること」でしょう。

 改葬、墓じまいはとにかく準備するものや手続きが多いですし、そのほとんどが「人生で経験したことのないもの」になります。

 例えば、石材店さんに依頼して建墓をするのはほとんどの方にとって、「一生に一度」でしょう。

 石屋さんに依頼して、墓石の解体撤去、墓所を更地にしてもらう契約をすることも「一生に一度」でしょう。

 これは行政書士や弁護士でももちろん同じことなのですが、なんでも「不慣れなもの、初めてのもの」はとにかく大変です。

 改葬、墓じまいは、この「不慣れなものや初めてのもの」が続くことが一般の方にはかなり難易度の高いものとなります。

 また「適切さの判断」も困難です。

 費用は妥当か、信頼できる業者さんなのか、間違ったことをしていないか、という「判断」が続いていくことも難易度を上げます。

 このように、一般の方が改葬、墓じまいを進めることは、かなり難易度が高いと思います。